SNSで月1,000万回みられる「会計クイズ」たった一人ではじめたコンテンツが人気に。成長の理由は「0次市場」での検証プロセス
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SNSで月1,000万回みられる「会計クイズ」たった一人ではじめたコンテンツが人気に。成長の理由は「0次市場」での検証プロセス

SNSなどで話題の「会計クイズ」の成長の裏側を取材しました。

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※ 株式会社Funda 代表取締役 CEO 福代 和也さん、COO 住永 匠さん (「大手町のランダムウォーカー」は2人で運営している)

Fundaさんの「会計クイズ」について教えてください。

福代:
会計クイズとは「日本人全員が財務諸表を読める世界を創る」を合言葉に、ツイッターで毎週公開している、ビジネス思考トレーニングです。

もともとは、僕が一人ではじめたものですが、現在は正社員4名、業務委託メンバーも含めると、10名で運営しています。

会計クイズを発信する、「大手町のランダムウォーカー」のツイッターは、フォロワー8.9万人、月間インプレッションは1,000万〜1,400万。

勉強会がメインのコミュニティは700名ほど(月3,980円)、書籍「世界一楽しい決算書の読み方」は、1年で20万部に到達しています。

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「会計クイズ」はどのように生まれたのでしょう?

福代:
会計クイズが生まれたきっかけは、前職のコンサルティングファームで働いていた先輩の、転職活動を手伝ったことでした。

戦略コンサルの採用って「ケース面接」があるんですね。つまり、ビジネスを数字で理解して、その場で答えをだすことが求められる。

その対策として、決算書からトレンドやビジネスを、クイズで学んだらおもしろいんじゃないかと、生まれたのが「会計クイズの原型」でした。

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ツイッターで運営したときの「手応え」はどうでしたか?

福代:
2018年半ばより本格運用を開始したところ、初期はシェアハウスのメンバーが広めてくれたこともあって、3ヶ月で1万フォロワーに到達しました。

想定外だったのは、会計士や簿記を勉強している人向けのつもりでしたが、就活生や投資家や起業家の方も、おもしろがってくれたこと。

シェアハウスという「0次市場」で、会計士ではない人にも、クイズを楽しんでもらえるように改善したことで、層が広がったのだと思います。

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どのようなキッカケで「法人化」したのですか?

福代:
はじめは副業的に、会社で働きながら会計クイズをつくっていたのですが、僕が会社を辞めて「起業しよう」と思ったキッカケがあって。

それは、noteで会計クイズを1ヶ月分まとめて、販売してみたことでした。

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※ noteの売上20万円 =  980円で200部ほど売れた

また、書籍化や寄稿の依頼などもいただいて、転職はいつでもできるけど、会計クイズは今しかできないと思ったことも、起業を後押ししました。

初期はどのように「活動費」を稼いでいましたか?

福代:
初期にマネタイズにつながったのは、勉強会に来て「会計クイズをやってほしい」という依頼でした。1回20〜30万円ほどもらえました。

これは、企業の「研修手当」のような制度をつかって、その社員の方が「会社のお金」で参加してくれるパターンが多かったです。

1人年間20万円くらいまで、研修手当のあるコンサル企業って結構あって、彼らは自腹じゃないから、気軽にお金を出してくれたのかなと。

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そこからはどのように成長していったのでしょうか。

福代:
noteでコンテンツを単発で販売する形だと、事業としては安定しないため、月額制のコミュニティをつくることにしました。

当初は、メンバー限定チャットにて、SNSよりも濃い会計クイズを定期的に発信するコミュニティでしたが、途中から月4回のオンライン勉強会を主体にしたコミュニティに、リニューアルしました。

そのタイミングで、2倍に値上げしたところ、メンバーが減るどころか逆にメンバーが増加して、結果的に売上アップに繋がりました。

今では、約700名のコミュニティになっていて、オンラインで開催している勉強会は毎回100〜150人の方が、参加してくれています。

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値上げのときに「意識的にやったこと」を教えてください。

福代:
値上げする前に、参加メンバーにヒアリングをしました。「この内容ならいくら支払えますか?」と、支払い可能額を聞いてみたんです。

ちなみに、一番多かったのは「月8,000円〜1万円」のレンジでした。ただ、それだと学生には厳しいので「月3,980円」にしましたね。

お金を払っていただくときに重要なのは「何を比較対象として説明するか」だと思います。つまり「価格の妥当性」を用意すること。

僕らでいうと「定期開催している、誰でも参加できる勉強会の参加費が、1回あたり5,000円」で、それと比べると安いように「なぜその価格なのか?」という比較対象を用意する。

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① 自由に入会できないようにして「ユーザーを絞る」

福代:
一般的なオンラインサロンと、大きく違うのは「コミュニティの参加募集」をほぼせずに、メンバーを絞っていることです。

メンバーの多くは一般開催している「勉強会に参加してくださった方」か、コミュニティメンバーからの「口コミでの紹介経由」です。

なぜそうするかというと「本当に興味のある人」に来てほしいから。コミュニティに大量に人を入れてしまうと、文化が壊れる可能性がある。

すると、数ヶ月はコミュニティが盛り上がるけど、幽霊部員が増えてきて、衰退する可能性が高い。これはサロンのよくある失敗例です。

だから、簡単には申し込みできないようにして、同じ気持ちになれる人を、口コミベースでコミュニティに集める設計にしました。

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② コミュニティ内の「チャットを盛り上げるコツ」

福代:
これはオンラインゲームのコミュニティから学んだのですが、大事なのって「時間がある人」にいかに参加していただくか、だと思います。

ゲームのコミュニティでいうとフリーター。みんな時間に余裕があるので、フリーターの友人を集めると、チャットが24時間盛り上がりました

オンラインサロンでいうと学生です。学生は社会人に比べて「可処分時間」が長いですよね。なので、学生でも入れる価格にしました。

また、コミュニティのチャットやSNSのコメントが、「いつ来ても盛り上がってる」というのも、コミュニティの楽しさのひとつだと思います。

チャットを盛り上げるためには、コミュニティオーナーとメンバーの距離感を近くする。そしてメンバー同士の「横のつながり」を生まれやすくする。

僕らも、オンライン勉強会だと顔まで見えないので、コミュニティで少人数の交流会もやっていて、顔出しで雑談やZoom飲みをしています。

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③ 時間帯を変えながら「週1回の勉強会」で熱量を保つ

福代:
オンライン勉強会を、こまめに週1回は開催するのも、連続ログインボーナスのようなイメージで、熱量につながっていると思います。

勉強会の時間も工夫していて。20時からが多いのですが、土日と平日に交互に開催することで、リアルタイムの参加メンバーを増やしています。

すると、6割は同じメンバーですが、日によってメンバーが変わるので、4割の人が入れ替わって参加できるようになります。

これまでを振り返ると「うまくいった理由」はなんでしょう。

振り返ると、コンテンツを出す前には、まず「0次市場」で試し打ちして、手応えを得てから公開しているんですよね。

例えば、コミュニティでやってる勉強会も、反応が良かったウケたものは、企業向けの研修として提供していて。

すると、ある程度は「手応え」があったものを、企業の研修で提供することになるので、ぶっつけ本番にならなくて、満足度も高くなりやすい。

SNSに出す前に「シェアハウス」で試し打ちしたのもそう。コミュニティを値上げする前に「価格ヒアリング」をしたのもそう。

コンテンツを出す前に、既にその市場にいる人に「0次市場」でぶつけて、反応をみて公開したのがよかったです。

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大手町のランダムウォーカーさん:@OTE_WALK
世界一楽しい決算書の読み方:https://www.kadokawa.co.jp/product/321903000690/

【告知】最近、会計クイズが学べるWebアプリ「Funda」も公開したそう。ご興味ある方は下記のサイトよりどうぞ。

※ 以降は、マニアックな事例を5つほどnote 購読者向けにまとめています。SNSでタイムラインの奪い合いを避けるコツ、インスタは掛け算でつかう、共感度を高める書籍コンテンツのつくり方、などご興味あればご覧ください

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