4名のユーザーにインタビューしました。

目次：
１、感情記録アプリに「煉獄さん」と記録する女子高生の話
２、カラオケで「オンラインライブ視聴」する人が増えてる話
３、韓国の制服フォトスポットが「憧れの対象」になっているワケ
４、70代のお母さんが「現金よりスマホ決済」を便利に使う理由

※このシリーズは定性調査を通じて、ユーザー行動や隠れたニーズを学ぶことを主目的としています。全体を正確に調査したものではありません。

① 感情記録アプリに「煉獄さん」と書き込む女子高生の話

※ 18歳の高校生 女性

最近は「どんなアプリ」を使っていますか？

muuteという、感情や思ったことを記録するアプリを、つかっています。

これは、誰にも見られずに「AI」が見てくれるので、人に話すほどのことではないけど、言いたいことを残すのにちょうど良くて。

例えば、最近バイトの面接に落ちてしまって。すると「だめだったなあ」と一つのことしか考えられなくなる。

でもそういう時に、うまく心でまとめられなくても、muuteにとにかく書き込んでみると、冷静になれてスッキリします。

※ 公式サイトでは「AIジャーナリングアプリ」と表現されている。

感覚的には「人に話す」のとはどう違いますか？

うーん。「この話を人に話していいか」ってすごく悩んでしまうんですよ。Bさんの悪口を言ったら、Bさんの印象が悪くなるなとか。

だから、誰にも見られずに書けるのは、気軽でいいですね。あとはmuuteにはAIが振り返ってくれる機能もあって。

例えば、わたしの場合は、料理をつくった日は「嬉しい」という気持ちに、なっていることが多いですよ、みたいに書いてあって。

それを見て、自分は料理をつくって「誰かに喜んでもらえる」のが嬉しいのかなと、意識していない気持ちに気付けました。

感情のところに「煉獄さん」とあるのは何ですか？

そうなんです 笑。記録する感情を「カスタマイズ」することもできるので、自分で「煉獄さん」という感情を追加しました。

やる気がでたときとか、頑張ろうって思えたときに使うことが多いですね。言葉に表せなくても言葉にするなら「煉獄さん」かなって。

例えば、友達と将来の話をした日に、みんな頑張ってるから自分も頑張ろうと思った時には、「煉獄さん」な日です。

バイトの面接に落ちてしまった。凹んだけれど「あの時に落ちて良かった」と思えるようまた頑張ろう、という日も「煉獄さん」です。

そういう、ポジティブな気持ちになって、煉獄さん精神でやっていこうと、思った日にはそう記録しています。

なぜそんなに「煉獄さん」に共感したんですか？

煉獄さんって「自分の信じるもの」を曲げないじゃないですか。鬼から「鬼にならないか？」と誘われても心を揺るがさない。

わたし自身、これから進学なのですが「あなたも大学に行ったほうがいい。みんなも大学に行くから安心だよ」と言われたんですよ。

大学進学のほうがスタンダードな道ですよね。でも、わたしは心の中では「写真の学校」に行きたいと悩んでいて。

今って、コロナ禍で家にいる時間も長いし、気軽に人にも会いに行けない。だから、本当にこれでいいのかなって、一人で不安に思う時間も多い。

だから、そういう時に鬼滅の映画をみて。煉獄さんの「心を燃やせ」「胸を張って生きろ」というセリフが響いたのかなって。

結局、悩んでも「やりたいこと」は変わらなかったし、後悔しないように写真の道を選ぼうと思えたんです。煉獄さんの言葉と自分を重ねて。