カーシェアに潜む「車の売買ニーズ」月5万円を2年稼ぎ続けたオーナーに聞く、カーシェアが「試乗目的」でつかわれる理由。
2名のスマホユーザーにインタビューしました。今回は2人ともカーシェアアプリを利用している方です。
目次:
・カーシェアアプリで月5万円を2年間ほど稼ぎ続けた
・カーシェアから車を「60万円で買って50万円で売った」
・シェアした後に「売る予定ありますか?」試乗目的ニーズ
・カーシェアの特徴は「借りているけど借りていない状態」
・メルカリで「バイクや冷蔵庫」を売却した体験談
※このシリーズは定性調査を通じて、ユーザー行動や隠れたニーズを学ぶことを主目的としています。全体を正確に調査したものではありません。
1、カーシェアに潜む「売買ニーズ」月5万円を稼いだオーナーに聞く、カーシェアが「試乗目的」でつかわれる理由
サワさん (神奈川 会社員 29歳)
よく使っているアプリを教えてください。
Anycaというカーシェアアプリで、2年ほどオーナーとして車をシェアしていました。平均すると月5万円くらい稼いでいたと思います。
実は、その車もAnycaがきっかけで買ったんです。もともとは、Anycaで気に入ったある車を5回ほど借りていたんですね。
そしたら、あるとき車を5回ほど借りていたオーナーから「もう手放すからシェアできなくなる」と言われてしまって。
それで「それなら僕が買ってもいいですか?」みたいに聞いたら、車を売ってくれることになりました。
そのときは、完全に個人と個人で手続きをして、60万円くらいで買いました。その車をAnycaに登録して「貸し出しはじめた」という経緯です。
カーシェアはどういう感覚ではじめたんですか?
はじめは「維持費を軽減できたらいいな」くらいでしたね。車をつかわない「空いている時間」に乗ってもらってお金にもなればいいなと。
値段としては、1日で6,000円〜7,000円くらい。それが1〜2泊で借りられていく感じで。やっぱり「土日に旅行で」というのが多かったです。
売上をあげる工夫があれば知りたいです。
最初は、全然レビューも付いてなかったので、人数分の水を用意してあげたり、キャンプのイスも貸してあげたり、そういう工夫はしました。
あとは、受け渡し場所には融通をきかせて、都心の受け渡しに対応したり、自宅近くや最寄駅に対応したり、借りてくれる人に合わせてました。
なるほど。いまはカーシェアは辞めてしまったんですか?
はい。今年3月に辞めてしまったのですが、それは車を売却したからなんです。2年ほど乗って約50万円で売れたので。それなら全然いいかなって。
そのときもAnycaで売ったんです。「この価格なら車を売ります」みたいなベータ版の機能があって。そこに載せたら連絡がきてって感じです。
一応そのときは、3人くらい検討している人がいて。最後は一番高く買ってくれる人にしましたね。
カーシェアから「車の売買」が生まれるのはおもしろいですね。
そうですね。実際に、車をシェアしていると「売る予定ありますか?」って結構聞かれることもよくあって。
中には、試乗目的で借りてくる人とかもいるんですよ。
たとえば、これと同じ車種を買いたいけど、古い車種で試乗もできないから、実際にカーシェアで乗りつつ所有者の意見も聞きたい、みたいな。
受け渡しや返却のときに、「この車ってどうですか?」と聞かれたり、アプリのチャットで聞かれることなんかもありました。
たぶん、車屋さんに聞いても「良いこと」しか話さないから。所有者にリアルな意見を教えてもらえるのは、メリットだと感じるみたいですね。
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