学生ボクシングで「YouTube革命」通学中にチャンピオンに学んでイメトレで急成長。YouTube動画が「指導力と地域差」を溶かして「強いより好き」が才能になっている話
2名のスマホユーザーにインタビューしました。
1、通学中にYouTubeでチャンピオンに学ぶ。動画が「指導力と地域差」を溶かして「強いより好き」が才能になる話。
2、月10万円前後を稼ぐ「副業インスタグラマー」が語る、企業案件を増やすメッセージ対応やストーリーのコツ。
※このシリーズは定性調査を通じて、ユーザー行動や隠れたニーズを学ぶことを主目的としています。全体を正確に調査したものではありません。
1、学生ボクシングのYouTube革命。動画が「指導力と地域差」を溶かし「強いより好き」が才能になっている話
※シンジさん(20代 九州)
簡単に「今回のお話」を教えてもらえますか?
自分は、高校生にボクシングの指導をしてるのですが、最近は学生のレベルが急激に伸びてきていて。自分の時代では考えられないくらいに。
なぜそれが起こるかというと、YouTubeのチャンネル動画をみて、直接プロからテクニックを学ぶ人が、増えているからなんですよね。
ここから革命が起きていると感じています。
どうやってそれに気づいたのでしょうか?
最初は、こちらが教えてないテクニックを、練習試合でつかう子がいて。その時は「ん?」と思ったものの、ジムに通ってると思ってました。
ところが、そのうちジムで教わるレベルも超えて、知識量で周りを上回る子が出てきたので、聞いてみたところ「YouTubeをみてる」と言うんです。
その子は、通学の電車が1時間かかる子だったのですが、毎日往復してるときに動画をみて、イメージトレーニングをしてるとのことでした。
それが、ここ1〜2年で広まってきていて、ほかの生徒にも伝染しはじめている。下級生もどんどん真似して、動画を見るようになっています。
生徒さんはどういう「動画チャンネル」を見ていますか。
例えば、ワタナベボクシングCH。これは世界チャンピオンの京口選手なども出ている、ボクシングジムが運営するYouTubeチャンネルですね。
あとは、Fight Muscle Channelですかね。これは個人の方が、パンチの打ち方などの基礎を中心に、トレーニング動画をあげているチャンネル。
それから、YouTubeで「ロマチェンコ トレーニング」などで検索すると、選手がインスタのストーリーにあげたトレーニング映像などの、切り抜きをまとめた動画が出てくるので、そういうのも見られていると思います。
※YouTubeで「一流の選手」から直接テクニックを学べるようになった。憧れの選手から学べることで、モチベーション高く学べる要素もありそう。
YouTubeの動画が普及したことで「変化を感じるところ」ってありますか。
地域差がなくなってきていること。もともと関東にすごく指導力の高い先生が多いこともあって、指導力による地域での実力差がついていました。
それが、動画で学べるようになったことで、指導力の壁が溶けているのを感じます。地方のレベルが上がった、地方の選手にとっては追い風です。
動画という意味では、自主練の様子を動画で撮って、引っ越して離れた場所にいるコーチにLINEなどで送り、アドバイスをもらう子もいます。
これは聞いた話ですが、先生に怒られながら練習せずとも「動画で学べるから」ということで、部活にこなくなった生徒のいる学校もあるそうです。
なるほど、ほかにはありますか?
シャドーボクシングって、相手をイメージして戦うのですが、そのときに「強い相手」を頭の中につくりだせるかが一つのポイントなんですね。
それも動画によって、強い相手をイメージできるようになった。それこそ世界チャンピオンとか。動画を何度もみてイメージを膨らませられる。
前から「テクニック講座のDVD」はありましたが、学生にとって値段が高く見る人も少数だった。でも動画は無料で見られるようになった。
たしかに、それは納得ですね。
なので、最近はボクシングを「好きな子」が強くなっていて。プライベートでずっと動画を見るから。「強い子が強くなる」とは限らないんですよ。
強い子が弱くなるケースもある。動画を撮られて研究されてしまうから。つまり、自分のテクニックや手の内がバレてしまうんですね。
去年インターハイで優勝した子が、また優勝するとは限らない。逆に1、2年生が勝つようになっていたり。連覇するのも難しくなっている。
アマチュアの試合って無料でもみられるし、関係者じゃない人でも動画は撮影できる。すると、誰かがとった動画をもとに研究されやすい。
となると、最近は「どういう選手」が有利になっているんですか?
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