
法人研修サービスが売上の60〜70%に。AI学習サービス「Aidemy」が語る、製薬会社のAIニーズや、プレスリリースで顧客を集めるのに有効だった方法。
AI学習サービスの「Aidemy」さんにお話を伺いました。ダイジェスト版は漫画でまとめています。
・Aidemy 石川さん ツイッター(@ai_aidemy)
・Aidemy(https://aidemy.net/)
【Aidemyさんより告知】もしご興味ある方は「Aidemy Business」を検討くださいとのこと。
以下、note購読者向けに、インタビューの「テキスト+図解版」の詳細記事を配信しています。
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※ 株式会社アイデミー 代表取締役 石川 聡彦さん
○ アイデミーについて教えてください。
2017年12月にリリースした、オンラインAI学習サービスです。個人サービスのユーザー数は8.5万人。売上の30-40%ほどを占めています。
最近では「Aidemy Business」という、法人向けの研修サービスの売上比率が増えていて、売上の60-70%ほどを占めるようになっています。
業種としては大きく製造業・金融・Sierがメインで、50-60社の契約があります。1契約あたり平均30-40名に利用いただいています。
法人向けのプランは、基本料金の月額数十万円と、ライセンス料が1IDあたり月額数千円という価格で提供しています。
○ 家庭教師プランで「仮説検証」をした
2017年にアイデミーを公開したのですが、最初はプロダクトを開発しながら検証をしていきました。
具体的には、AIプログラミング学習サービスを開発しながら、まずはオンラインの「家庭教師プラン」というものを販売してみたんですね。
家庭教師のようなサービスであれば、プロダクトがまだない状態であっても、すぐにお客様にサービスを届けて改善できるからです。
なので、これは検証目的も強かったです。一番に仮説検証したかったこととしては、お金を払ってでもAIを学びたい人がいるかどうかでした。
結果としては、予想以上の反応が得られて、お金を払ってでも「AIを学習したい人がいる」とわかりました。当初の僕らにとっては大きな発見でした。
価格帯としては、数万円から数十万円くらいの家庭教師プランが、プレスリリースからの反響だけで、1枠10人分が埋まったんです。
○ 公開後に「製薬会社」からの申し込みが多かった
2017年の12月にアイデミーを公開したところ、当初は完全無料サービスだったのですが、予想以上に多くのお申し込みをいただきました。
そこで、アンケートで「どんな属性の方が多いか」調査したところ、製薬会社の人が2番に多かったんです。1番はフリーランスのエンジニアでした。
IT系の人が多いだろうとは考えていましたが、それに次ぐくらい製造業や製薬業など、昔ながらの業種の方が受けていただいていて。
そこにビジネスチャンスを感じて、後に法人向け研修プランをつくります。なので、最初に無料版を公開したのは、ひとつ大きな転機になりました。
○ 製薬会社がなぜAIを活用するのでしょうか?
ひとつは「薬をつくるプロセスにAIをつかう」というものです。
新薬をつくるときには、色々な成分や薬を調合するのですが、そのときに効きそうな薬を、AIシミュレーションでパターン抽出できるんですね。
もうひとつは、製造プロセスの効率化です。これは製造業全体に言えることですが、ものづくりで人手がかかっているところがたくさんあって。
たとえば、外観検査と言われる「製品に傷がないか」を人目でチェックするプロセスを、画像認識を使えば自動化できたりします。
○ プレスリリースでお問い合わせを増やす
立ち上げフェーズにおいては、プレスリリースを積極的に打って、お客様からインバウンドの問い合わせを狙うという手法は有効だと思いました。
とくに大企業さんとのタイアッププレスリリースは反響が大きいですね。Microsoftさんの技術をアイデミーを使いながら学べます、とか。
ユーザーローカルさんとの、ラジコンカーで自動運転をつくってみる、自動運転AIプログラミング研修の、タイアップも反響がよかったです。
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