たった一回の「mixiの検索」がキッカケで、婚約することになった。いまは滅びゆく「mixi日記」で、ライターの仕事と婚約者に出会い、人生が変わってしまった女性の話。
スマホユーザーにインタビューをしました。
<目次>
1、「mixiの検索」がキッカケで、婚約することになった。mixiで人生が変わってしまった女性のお話。
2、ツイッター上で「Tシャツ」をアンケートしながらつくったら、自然に広まっていき、100枚も売れてしまった大学生の話。
1、「mixiの検索」がキッカケで、婚約することになった。mixiで人生が変わってしまった女性のお話。
一人目は、東京都のルミさん(34歳 フリーランス)mixiで知り合った人と、婚約するに至るまでの話。
「mixiで知り合って婚約する」ってスゴイですね。mixiはどんな風につかっていたんですか?
そうですね、はじめてやったSNSがmixiで、ものすごいハマっていました。当時は19歳くらいのときだったんですけど。
何をしていたかというと、ただ「日記」を書いていただけなんです。映画が大好きだったので、映画のことばっかり書いていました。
たとえば、いろんなところに行って「好きなハリウッド俳優に、ロサンゼルスまで会いにいく」みたいなムチャな企画をやったり。笑
いまでいう「ブログ」みたいな感じですかね。
そうですね。日記を「全体に公開」で好きにかいていたら、コメントをくれる人がふえていって。最初は反応がもらえるのがうれしくて。
そのときは「いいね」ボタンもありませんでしたから、コミュニケーションといえば「コメント」だけでした。そこから個別メッセージで仲良くなったり。
そうこうしているうちに、わたしの「日記」を中心として、映画好きのコミュニティができていきました。
なるほど。
それであるとき、みんなで「ハロウィンパーティをやろう」ということになって。というか、わたしがやりたくて企画したんですけど。
そのイベントに、どうしても呼びたい「映画のキャラクター」がいて、そのキャラの名前をmixiで検索してみたんです。
たとえばですけど「バットマン」みたいな感じで。※
※「特定されてしまいそう」とのことで具体的なキャラ名はぼかしています。
当時のmixiは「検索」ができたんですね。今もできるのかもしれないですが。
そうです。そうしたら、とあるコスプレをやるひとの、mixiのプロフィールが一番上にひっかかって。そのひとに声をかけてみたんですよね。
「突然すみません。今度ハロウィンパーティをやるんですけど、このキャラクターのコスプレの人を、どうしてもよびたくて…」って。
そしたら、「ぜひ、参加させていただきます」みたいな感じで、来てくれることになりました。というか、ものすごい喜んできてくれました。
いまでさえ「コスプレ」って、市民権を得た感じしますけど、その当時って「コスプレしても、みてもらう場所がない」という時代だったと思うんです。
それで実は・・・その「コスプレの人」は、そこからわたしの友だちになり、しばらくしてお付き合いをするようになり、いまでは婚約者になりました。
そうだったんですか。じゃあ、そのときの「mixiの検索」がヒットしなかったら、出会っていなかったと。
そう、ほんとにそうだし、mixiにはすごい感謝してるんです。mixiがなかったら、わたしの人生ってまったく違うものになってたと思うから。
わたし、いま「映画ライター」の仕事もやっているのですけど、そういう「自分の好きなこと」を仕事にできているのも、mixiがあったから。
なんとなく、mixiの日記で「好きなこと」を書いていたら、文章を発信するのが好きになって、いまのライターの仕事もできるようになった。
ネットで「自分の考えていること」を発信する、そんなおもしろいことができるんだと、可能性を感じさせてくれたのも、間違いなくmixiだった。
ただ部屋で一人で、「紙の日記」をかいてるだけだったら、こうはならなかったと思う。いや、ほんと「ありがとうございます」という感じですね。
結婚式のときには「mixiで出会いました」みたいな話になるんですかね。
そうそう、「馴れ初め」みたいなやつですよね。それほんとに、最近ときどき想像したりするんですけど。
でも、結婚式に来る友だちも、みんなわかってるはずなので、そこは堂々というと思いますね。
「二人は、いま滅びかけている、mixiで出会いました」みたいな。笑
あと、このまま「結婚の日」がきたら、mixiの会社に一方的にメッセージを送ろうと思っています。こんなことがありました、ありがとうって。
でも「ネットで出会って結婚する」って、これから増えそうですよね。
そうですね。わたしの周りにも「Myspace(マイスペース)で出会って、カナダ人と結婚した女の人」とかいますからね。
なんだろう、いまでも「ネットで知り合うと危ない!」とか言われているじゃないですか。世間的なイメージとしては。でも、わたしからすると「ほんとに、そうかな?」という感じがします。
たぶん「ネットが危ない」っていってるのは、ネットをやってない人たちなんじゃないかな。むしろ、ネットをうまくつかえば「自分と趣味が合う人」と出会える可能性が、高められる気がするんですけどね。
たしかに、自撮りとかをのせちゃうと、ある種の「危なさ」があるっていうのは、まあわかるんですけど。いまの世代って「SNSで発信するのも当たり前」だから、そんなことも意識して考えないんじゃないかな。
(おしまい)
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