映画のネタバレを見るのは「体験の確実性」を求めるからと、「時間のコスパ感覚」や「映画のながら視聴」によるものという仮説
スマホユーザーに聞いた話を、メモも兼ねて漫画にしてみました。
体験の確実性を求める感覚
ネタバレをみて「おもしろい映画」(スマホ視聴も含む)にしか、自分の2時間を投下したくないよ、という意見。
いやいや、ストーリーの結末を見てしまったら、つまらないじゃないかと、そんな風にも思ってしまいます。
この一見ヘンテコに見える、感覚の正体が何かというと「体験の不確実性」を嫌っている、ということなのかなと。
つまり、この映画を見れば「こんな気持ちになれそうだ!」ということを、事前に知りたい気持ちが強いと。
2時間つかって「あ〜損した」となるよりは、ネタバレを踏んでも「これは期待できる!」というものに、時間を投下したい。
なので、これは「物語のネタバレ」が知りたいというよりは、自分がそのコンテンツを視聴することに対しての「体験や感情のネタバレ」を知りたい、という話なのではないかとも感じます。
スマホ世代が「時間のコスト」に厳しくなっている説
これはお金で想像するとイメージしやすく、おいしくない飲食店に入って、2,000円くらい無駄になるのは、みんな嫌なのではと思います。
でも、100円のジュースなら外しても良いやと思いやすい。金額の大小でも当然ながら「損したなあ」という気持ちが変わってくる。
今のはお金の話ですが、それを時間に当てはめると「映画の時間コスト」というのは2時間と、それなりに高額な部類に入ると思います。
今スマホには、YouTubeに5分で見られる「おもしろい動画」が溢れていて、TikTokに10秒で見られる「おもしろい動画」が無限に流れてくる。
短尺コンテンツが増えた後だと、2時間の時間コストは割高になりやすく、コスパが悪く感じやすいというのも、あるのかなと感じます。
スマホで映画を「ながら見」非没入スタイルの視聴
また、この話をしていた方は、こんなことも言っていました。
スマホで「電車の移動時間」「授業からバイトまでの空き時間」みたいな、空き時間で映画をみている(Amazon プライム・ビデオなど)
だから、ネタバレで事前に「大まかな展開」を知っていたほうが、細切れの時間でも映画を理解して見やすい。
集中していないと、重要なシーンや伏線を見逃して楽しめないが、起承転結と結末がわかっていれば、ながら見でも楽しめる。
つまり、スマホで隙間時間に、映画を「ながら見」することも多く、映画にすごく没入ながら見ている訳ではないと。
だから、ネタバレやあらすじを予習することで、集中しない「ながら見」を成立させるという行動をとる。
自宅のテレビで、DVDで視聴することもあるそうですが、これもスマホをいじりながら視聴すると、集中力を奪われがちです。
そういった、スマホのモバイル性がもたらした、映画の視聴スタイルの変化にも関連している側面もあるのかもしれません。