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1つの公演で「2,000万円のチケット売上」になることも。オンライン劇団の「劇団ノーミーツ」に聞く「スクショOK」「開演前時間をつくる理由」などオンライン演劇の工夫

番外編として、オンライン劇団の「劇団ノーミーツ」さんを取材しました。

劇団ノーミーツについて

劇団ノーミーツは、Zoomをつかった「オンライン演劇」を手がける劇団。22名の劇団員がいる(平均年齢27歳)

各公演の来場者は数千人、1公演あたりチケット売上は2,000〜3,000万円に届くこともあり、コロナ禍で「オンライン演劇」というジャンルを開拓。

ビジネスモデルは、チケット制(2,500円前後)となっていて、パンフレットなどのEC物販もあるが、チケット売上が90%を占める。

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演劇は、リアルタイムで「Zoom上」で演じるため、演者宅の「ネット回線の高速化」のために、ネット回線の工事を入れることもあるそう。

一部の公演では、音質の向上のために「映像はZoom・音声はDiscord」と、使い分けて音質のクオリティを向上させている。(Discordのほうが音質はクリアに聞こえるとのこと)

配信の裏側では、演者1人1台のPCモニターを用意して、配信ソフトで映像を重ね合わせることで、ひとつの演劇コンテンツにしている。

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ここから劇団ノーミーツさんに、オンライン演劇のつくり方を聞きました。

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※ 劇団ノーミーツ 小御門優一郎さん(劇団主宰・脚本・演出)、広屋佑規さん(劇団主宰・企画・プロデュース)、小野寺正人さん(企画・宣伝)

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オンライン演劇をつくってきて、「これは上手くいった」と思う工夫があれば教えてください。

小御門:
一番大きいのはチャット欄です。最初はここで感想をつぶやいたり、やりとりできたら楽しいかなと、「補助的な機能」くらいに考えていました。

しかし、いざはじまってみると、チャット欄こそがオンライン演劇に対して「これは生ものである」という、リアルな感覚を与えてくれたんです。

「今のシーン初回と違った」「え、そうなの?」そんなやりとりによって、それぞれ自宅からみているのに、演劇の画面が「客席化」しました。

今自分達は並んで座って「同じものをみている」そういう感覚が生まれて、これはオンライン演劇と呼んでいい、という手応えがありました。

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ほかには「上手くいった工夫」は何かありますか?

広屋:
もうひとつ上手くいったのは「開演前の時間(30分)」をつくったこと。

リアルの劇場では、客席に座ってアナウンスが流れているような、開演を待っている時間って、すごくワクワクする時間じゃないですか。

なので、オンラインの劇場にも「開演前の時間」をつくって、ナレーションを入れたり、マイクチェックの様子を楽しめるようにしました。

小御門:
開演前の時間は、「今日は観劇しにきた」という視聴態度になってもらう、スイッチのような役割も果たすと考えています。

開演前の「30分前に来てくださいね」とすることで、その30分でお客さんが「観劇モード」に入ってもらいやすくなる。

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ノーミーツさんの演劇を見ていると、むしろ「観客はハプニングを求めている」と感じるのですが、どうですか?

小御門:
もちろん、基本的には「ハプニング」は起きないほうが良いのですが、お客さんの反応を見ていると、そうした面はあるのかなと感じます。

ラストシーンで、回線と音声がつながりづらくなってしまって、そのシーンをもう一度やり直した回があって。

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すると、見ている方が「がんばれ!」と応援してくれたり、ハプニングによって「生であること」を実感する人もいました。

遠く離れた場所で「これは生で行われている」と実感することで、よりスゴイものに見えてくる、という現象が起こったのだと思います。

長い公演を離脱せずに最後まで見てもらえたのも、目を離した隙に何かが起こってしまうかも、という生の緊張感があったからかなと。

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オンライン演劇を「広める工夫」があれば教えてください。

小野寺:
オンライン演劇って「得体が知れないもの」なので、どれだけ「いい感想」を発生させるかを意識して、口コミを増やすことに注力しました。

例えば、「これは見るべきだ」という雰囲気をつくるために、色々な業界の方を、DMで公演にご招待させていただきました。

結果、大変嬉しいことに、脚本家の野木亜紀子さんや、糸井重里さんなどに見ていただくことができました。そうした方の感想が流れてくると「見てみようかな」ともなりやすいですよね。

たしかにそうかもしれません。

小野寺:
また、感想は「つぶやきやすくする」ことにこだわって、公演のスクショ撮影やSNSへの投稿については「完全OK」としました。

カーテンコールでも、キャスト・スタッフ全員で「あなたの投稿をみてすぐにいいねします」と地道ですが毎回伝えています。

サンリオピューロランドさんとのコラボ公演「VIVA LA VALENTINE」では、ハッシュタグに1,000件以上の投稿が集まっています。

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実際に「口コミ」はチケットの売上にも繋がりますか?

広屋:
最初の公演「門外不出モラトリアム」では、最後は5,000枚のチケットが売れたのですけど、本公演がはじまるまでは「1,000枚」だったんです。

でも、そこから本公演がはじまって、見てくれた人の感想が広まって、口コミから「残りの4,000枚」が売れていきました。

通常の劇場にはキャパシティがありますが、オンラインだと「口コミで広がった分」を受け止められる、というのが良いところですね。

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劇団ノーミーツ:https://nomeets2020.studio.site/
公式ツイッター:https://twitter.com/gekidan_nomeets

【告知】劇団ノーミーツさんでは「今年は文化祭も中止になってしまった」という思い出の場が失われた学生の青春を取り戻す「全国学生オンライン演劇祭」を企画中。3/28の決勝生配信に向けて、クラウドファンディングで支援を募集しています。ご興味のある方は以下よりぜひご覧ください。

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