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アプリストアではなく「友達から直接」アプリをダウンロードする人も。中国で「データ転送アプリ」がウケている3つの理由

中国現地に住んでいる「Nさん」に中国アプリについて寄稿いただきました。

目次ハイライト:

「茄子快传」データ転送アプリ
・中国でデータ転送アプリがつかわれている3つの理由
・中国では「スマホ買い替え」が盛んでデータ引っ越し需要がある
・中国人がアプリストアでなく、友達からアプリをダウンロードする理由
・中国では「余計なアプリ」が知らないうちに入っていることも

フィットネスアプリ「Keep」
・中高年に「集団ダンス」が人気、中国で高まる健康志向
・ビフォーアフター写真の投稿が「継続率アップ」につながる理由
・トレーニング動画を続けるための「他ユーザー」とつなげる仕組み

今回は、中国で人気の2つのアプリ、「茄子快传」と「Keep」について紹介したいと思います。

なんでも送れるデータ転送アプリ「茄子快传」

中国で人気の「茄子快传」は、スマホ内にあるデータ(写真、動画、アプリなど)を、スマホ間で送受信することができるアプリです。

(簡単にいうと、Androidスマホに「AirDrop」の機能を追加できる、というイメージでしょうか)

アプリを起動するだけでつかえて、面倒なログインや会員登録も必要ありません。190万ダウンロードと、多くのユーザーに使われています。

使い方は簡単。アプリを起動して、送信側は「送信ボタン」を押して、送りたい画像・動画・アプリを選択、受信側は「受信ボタン」を押すだけ。

また、送信側が「QRコード」を作成し、それを読み込むことでも受信が可能です。

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なぜ中国では「データ転送アプリ」が重宝されるの?

それでは、なぜ中国では「データ転送アプリ」が重宝されるのでしょうか? いくつか考えられる理由を紹介したいと思います。

理由1:中国では「スマホの買い替え時」のデータ移行に便利だから。

ひとつは、中国では頻繁に「スマホの買い替え」をする人が多いのですが、このアプリはスマホを買い替えたときのデータ移行に便利です。

古いスマホから新しいスマホへ、情報を簡単に移すことができ、重めの動画データなどもネットを介さずに送受信することができます。

なお、中国で「スマホの買い替え」が盛んな背景としては、以下の3つがあると感じます。

1、キャリア縛りのない「SIMフリー」が主流である。(ネットと通話料で毎月20元〈340円程度〉から維持可。SIMカードはチャージ式)

2、スマホの値段が安く(1万円くらいで購入可)、さらに年々性能が上がっていくので、1年程度でどんどん買い替える人が多い。

3、スマホがどこでも売っている。スーパーの一角でも専門店でも、街角の至る所でスマホが販売されていて、気軽にスマホを買うことができる。

※中国のスマホ専門店(ビル1Fで色々なメーカーがスマホを販売してる)

理由2:友達同士などで「アプリの共有」をするため。

そして、もうひとつの理由は「アプリの共有をするため」です。共有アプリを通じて、友達にアプリを直接送ってもらってインストールします。

なんでそんなことをするのかというと、中国にはたくさんのアプリストア(野良アプリストア)が存在するためです(基本はGooglePlayも使えません)

そのため、一つのアプリを手に入れたいだけでも、まずそれを扱う「ストアのアプリ」を見つけて、ダウンロードしなければなりません。

つまり、一つのアプリを入手するために、二つのアプリのダウンロードが必要なのです。いろんなストアアプリを入れていると、すぐ容量もいっぱいになってしまいます。

そうなると、友達からファイルを直接もらった方が早いというわけです。わたしも「便利アプリ」を見つけたら、よく友達に共有アプリでシェアします。

※もちろんケースバイケースです。

理由3:煩わしい「余計なアプリ」のダウンロードを避けるため

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