会社の売上高660億円、会員数3,000万人の「DMM GAMES」が語る、アプリゲームが普及しても「ブラウザゲーム」の売上が伸び続けている理由。
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会社の売上高660億円、会員数3,000万人の「DMM GAMES」が語る、アプリゲームが普及しても「ブラウザゲーム」の売上が伸び続けている理由。

アプリマーケティング研究所

10周年を迎える「DMM GAMES」さんを取材しました。

合同会社EXNOA マーケティング本部 網代 勇気さん(右)、内村 元さん(左)

「DMM GAMES」について教えてください。

内村:
国内最大級のオンラインゲームのプラットフォームです。2011年から運営していて、会員数は3,000万人。会社の売上高は663億円になっています。

特徴としては、ユーザーさんの年齢層が高いことです。30代〜40代がボリュームゾーンで、男女比は「男性が80%ほど」を占めていますね。

基本的には、PCでブラウザゲームを遊んでいる方が多いです。

売上にはパブリッシャー事業なども含まれる。

スマホアプリが普及すると、ブラウザゲームの市場は縮小してきそうですが、どうしてDMM GAMESでは、年々売上が伸びているのでしょう?

内村:
たしかに、いま最大のゲーム市場は、スマホアプリになっていますし、ブラウザゲームは伸びるのだろうか、という感覚は僕らも持っています。

ただ、実はアプリでは実現できない、ブラウザならではの「ユーザー体験」も多々あるのかなとは考えていて。

よくあるのは、出先ではスマホアプリで隙間にさくっと、自宅ではじっくりPCブラウザで続きをやる、のように体験がつながっているケースです。

コアユーザーさんほど、ゲームが途切れるのを嫌がったり、充電や容量を気にせずにゲームをずっと遊んでいたい、という思いがあります。

スマホ画面がゲームに占拠されっぱなしだと、LINEや電話も使えないため、それなら自宅にいるときは、ブラウザゲームで遊びたいと。

なるほど。「ずっと遊びたい人」にとっては、ブラウザ版があると、ゲームを長くプレイしやすいのですね。

内村:
はい。あと、ユーザーさんの動き方をみると、ブラウザで複数タブやウィンドウを立ち上げて、複数ゲームを「行き来している人」も多いですね。

なので、ログインボーナス、デイリーミッション、周回要素のあるゲームは、マルチタスクで遊びたい人に好まれています。

サードパーティの会社さんも、そういう「没入感」だったり、ユーザーさんの可処分時間にタッチできるところに、価値を感じてくれることも多くて。

実際に、サードパーティタイトルのほとんどは、DMM GAMESとアプリ版でデータ連携できる機能を、入れてくれていますね。

アプリ版も提供しているタイトルだと「コアユーザー」がDMMに移動してくる傾向が強いですか?

内村:
間違いないと思います。サードパーティのゲーム会社さんに、アプリとPC版のデータを見せていただくと、よく特徴が現れていて。

例えば、ユーザーさんのARPPU(課金者あたりの課金額)や課金者率を見ると、スマホとPCで「アプリ版と同等以上の高い数値」が出ることが多いんです。

つまり、DMMにコアユーザーさんが来て課金している。中には、DMMとデータ連携しているユーザーさんだけ、顕著に起動回数が多いタイトルもあります。

これも、アプリでも遊ぶし、DMM GAMESでも遊ぶ、というコアなユーザーさんが来てくれている、ということなのかなと。

アプリ版のあるタイトルだと、どれくらいのユーザーがDMMでも遊ぶのでしょうか。

内村:
アプリのユーザーさんが、どれくらいDMMに来るかを「MAUシェア率」と言うのですが、これは10%くらいは見込めると考えています。

これを社内では「10%理論」と呼んでいるのですが、コアなユーザーさんが流れてきていることの、裏返しにもなっているかなと。

あと、このタイトルから入った人は、このタイトルもプレイしてるという、移動データを「タイトルジャンプ率」と呼んでいて。

これは「カニ歩き」みたいに、横に飛んで「類似ゲーム」で遊ばれますね。乙女ゲームから入った人は、他の乙女ゲームに飛びやすいとか。

なるほど。

内村:
ゲーム市場を一番に支えているのは、コアユーザーさんだと思うので、その人たちに支持される限り、PCブラウザゲームはなくなりはしないのかなと。

あと、スマホのデータ容量は増えてないのに、ゲームアプリの容量は大きくなっていて、他のゲームを消さなきゃいけないことも増えています。

すると「今まで育てたあのゲームが」という話にもなる。それはPCブラウザゲームなら解消できます。そういう端末の要因もあると思います。

DMM GAMESを分析してわかった「印象的なデータ」があれば教えてください。

①の人はハンバーグを食べた瞬間に、残り時間が残っていても「もう満足したから」と、それが終わったら帰ってしまうわけですよね。

②の人ももしかしたら、最初はハンバーグかもですが、ほかの料理を食べてもらったら、あれもこれも美味しいと、目移りして長くいてくれます。

なので広告も難しくて、あまり「強烈なタイトル」だけ押してユーザーさんを呼んできても、それでお腹いっぱいになりやすいんですよね。

売りの商品を見せつつも、ほかも食べてねという訴求をして、僕たちも2タイトル以上、なんとか遊んでもらおうと常に考えています。

ほかにデータから「わかったこと」はありますか?

内村:
決済手段として、オンライン決済サービスをつかってくれているお客さんは、わりと定着率が高い傾向にはあると思います。

プリベイドカードだと、やっぱり「ハードル」があるのかなと。購入までにコンビニにも行かないとですし、その間に心理的に「やっぱりやめようか」と冷静にもなりやすい。

これまでに「失敗した施策」があれば教えてください。

内村:
失敗した施策としては、2次元系のゲームを期間中にクリアしたら、実写の動画をプレゼントする企画です。

目的としては、2次元系のゲームのアクティブユーザーを、インセンティブで伸ばそうとしたのですが、これは全然うまくいきませんでした。

いくつかの動画から選べるようにしても、ほぼ動かないくらいだったので、ユーザーさんの興味には明確に区分があるのだなと。

網代:
ゲームでも動画でもそうですが、2次元系が好きなユーザーさんと、3次元系が好きなユーザーさんでは、完全に趣向が分かれているんですよ。

2次元系のゲームのユーザーさんなら、2次元系の中だけで回遊するんです。そういう、クラスターのようなものは顕著にあります。

ブラウザゲームの「ユーザー層」は変化していますか? また、これまで売上が伸びたキッカケはありますか。

網代:
これまでを振り返ると、DMM GAMESのユーザー層は、「変わっていない」と言えると思います。昔からのユーザーさんが強いですね。

DMM GAMESのローンチから、数年以内にはじめてくれたユーザーさんが、プラットフォームを支えてくれていて。なので年齢層も、だんだん高くなっていると思います。

売上が伸びたタイミングでいうと、「艦隊これくしょん」や「刀剣乱舞」など、ヒットタイトルの登場が、要素としては大きいですね。

最後に「今後の展開」について教えてください。

内村:
ユーザー体験としては「おもちゃ屋さん」のような場所にしていきたいです。

いろんなゲームを置いてるけど、お客さんによって楽しみ方を分けて、ひとつのお店を成立させる形を、目指しています。

古くからいるお客さんには、伝統の味みたいな継ぎ足し継ぎ足しで、求められているものを、きちんと提供できればと思いますし。

新しくきたお客さんには、流行りのあれもDMM GAMESにあるんだ、という体験を提供できるように、タイトルを充実させていきたいです。

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【取材協力】
合同会社EXNOA:https://dmmgames.co.jp/ 
DMM GAMES:https://games.dmm.com/

【告知】DMM GAMESさんが「10周年」とのことで、記念企画などのポータルサイトが公開されています。ご興味ある方は下記よりどうぞ。

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