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献立作成のデフォルト日数を「1日→7日」に変更したらロイヤルユーザー数が2.3倍に。140万DLの献立アプリ「ミーニュー」の改善

献立アプリの「ミーニュー」さんを取材しました。

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※ 株式会社ミーニュー 代表取締役 三宅 伸之さん

「ミーニュー」について教えてください。

三宅:
最長で1週間の献立がつくれるアプリです。2014年の6月に公開、現在までに140万ダウンロードされています。

最初は、自分で2年間料理をつくってみて、毎日つくった料理をブログ上にアップして、ユーザーの心理を理解することからはじめました。

思えば、時間はかけ過ぎなんですけど、何を考えて何を悩んでいるのかを、納得してアプリをつくれたのはプラスでした。

ブログを書くと「反応」でニーズがわかります。忙しい人には「見栄えより手軽なレシピ」など、体感として理解できたのがよかったです。

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うまくいった施策①「オリジナルレシピの開発」

三宅:
2020年に「オリジナルレシピ」を導入したことです。小さなお子さんのいる家庭でもつくりやすい、レシピを開発したんですね。

結果としては、ほかのレシピと比較すると、オリジナルレシピは「明らかに採用率が高い(編集率が低い)」というデータが出ました。

これは、成果の見えにくい施策かなと思ったのですが、想像していた以上にユーザーの満足度に貢献しましたね。

オリジナルレシピは、管理栄養士さんと一緒に「工程は3工程以内」など、基準を固めてから、レシピ開発が得意な方につくってもらいました。

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うまくいった施策② 「献立作成のUIを変更した」

三宅:
2020年3月に「献立作成のUI」を変更したことで、ユーザーが「献立を作成してくれる日数」が大幅にアップしました。

デフォルトで「1日毎に献立をつくるUI」から「7日毎に献立を作成するUI」に変えたところ、ロイヤルユーザー(45日間に30日以上つかった人)が、2.3倍に増えるという結果にもなりました。

小さなお子さんのいる家庭では、週末に1週間分まとめて買い物をしている方も多いので、1週間サイクルをデフォルトにするべきでした。

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うまくいった施策③ 「親子ニーズに絞ったらDAU増加」

三宅:
去年から、対象を「小さいお子さんがいる家庭」に絞ったことで、特徴がわかりやすくなり、メディアでも紹介されやすくなったと感じます。

具体的には、親子向けの「おやこども献立」のリリース、先ほどの「1週間毎の献立サイクルへのUI変更」などです。

ターゲットユーザーを絞ると、ユーザーが減ってしまう印象もありますが、逆にこの1年でDAUが3倍に伸びました。 ※ 2020年7月 → 2021年6月

失敗した施策 「求められていないコミュニティ機能」

三宅:
2014年の初期に「ほかの家庭(数千)の献立表をみることができる」というコミュニティ機能をつけたところ、ほとんど使われませんでした。

仮説としては、【1】他の利用者の献立も見たい 【2】主婦はほめられることが少ないので「毎日料理すること」を評価してほしい。でしたが、

実際には、コミュニティ機能は求められていなくて、ただただ「生活効率を高めるツール」としての、献立アプリが求められていました。

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緊急事態宣言で増えたユーザーが定着しなかった話

三宅:
最初の緊急事態宣言のときに、新規ユーザーの流入が20%増えたのですが、緊急事態宣言で入ってくるユーザーは、継続率が低かったんですね。

具体的には、1週間くらいは継続してくれるのですが、3ヶ月くらいで見ると継続率がめちゃめちゃ低かったんですよ。

つまり、短期の必要性に駆られて使いはじめたけど、結局は「日常の生活」に戻ってしまったことで、使わなくなってしまったのかなと。

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ミーニュー:https://menew.jp/
ミーニュー 三宅さん(@no_buzi

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