日本は「アプリ課金大国」である。アプリ収益の62%を課金が占めていて、米国や中国よりも課金の比率が高い。
AppAnnieさんによる、アプリの「マネタイズ調査レポート」がおもしろかったので、簡単に気になったところをメモしておきます。
1、日本は「アプリ課金大国」である。
まず、国別での「モバイルアプリ全体での収益比率」を見てみると、日本は課金大国だ、ということがわかるデータだった。
課金と広告の割合
・日本(広告38%:課金62%)
・アメリカ(広告73%:課金27%)
・中国(広告46%:課金54%)
日本と中国は「ソシャゲ文化」が強いので、アメリカ(欧米)などと比べると、ずっと課金比率が高くなっているのだと思われる。
2、日本のアプリパブリッシャーの未来。
また主要5カ国における、アプリのパブリッシャー収益(アプリを提供している事業者の収益)の、今後の予測がのっていた。
これは「パブリッシャー」の収益なので、イコール「アプリ市場」ではない。たとえば、Facebookはアメリカのパブリッシャーだから、Facebookの伸び分はすべてアメリカのところにプラスされる、というグラフのよう。
日本については「日本のパブリッシャーは、日本でほとんどの収益を稼いでいるし、スマホユーザー数も飽和しているから、今後5年で爆発的に伸びないだろう」と予測されているという解釈でいいのかな。
3、有料アプリは厳しいかもしれない。
次に「ビジネスモデル別」に今後5年の予測を出したもの。これは国別ではなくって、世界全体でのデータ。
ざっくりいうと「アプリ内広告」と「フリーミアム」(無料ダウンロード+アプリ内課金)については、今後も大きく伸びていくだろうと。
けれど「有料アプリ」と「有料+アプリ内課金」は、伸びるには伸びるんだけど、現在の規模からしても、それほど大きくならない可能性が高いと。
アプリのジャンルにもよりますが、たしかに「入り口が有料モデル」で大成長したアプリって、ほぼ思いつかないですね。(IP系や移植系をのぞいて)
AppAnnieさんのレポートの原文(日本語)は、以下よりダウンロードすることができます。他にもいろいろ書いてあります。
参考:https://www.appannie.com/jp/insights/app-monetization/app-monetization-report-2016/