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「黒猫のウィズ」実はまだユーザー獲得優先、コロプラの成功方程式は「N理論」

日経MJ6/8にのっていたコロプラさんのインタビューがおもしろかったのでメモ。ざっくり、どういうことをやっているのかわかって興味深い。

スマホゲームのN理論(コロプラ長谷部氏)

下図のように「左下→左上→右下→右上」とN字に進めると開発費を回収できる。「黒猫のウィズ」では顧客囲い込みを優先、課金額をおさえている段階、これから1人あたりの課金額を上げていくフェーズに。

つまり、
1集客フェーズ:大量ユーザーにハマってもらう(非課金だらけでOK)
2マネタイズフェーズ:バランス調整やイベントなど、課金額が増やす。
3復活フェーズ:2で離れたユーザーを呼び戻す施策。

という感じでベルトコンベアにうまくのせると(いい感じでアメとムチを使い分けよう的な感じなのかな)、事業として利益がだせるよ、という話。

コロプラのデータサイエンスチーム。

・自社解析ソフトで100以上のKPIを見る「データサイエンスチーム」設置
・課金頻度などでユーザーを8グループに分け、イベント後の動きを観察。
・GRP(テレビCMの伸べ視聴率)を独自分析、三大都市圏のGRP合計が18000を超えるとコスパ漸減。

コロプラ馬場社長のインタビュー。

・ヒットのコツは先読み「スマホゲーム開発は6ヶ月かかる、企画時に半年先の時流に沿っているか見る」
・「開発したゲームはすべて配信。採算ではなく人を育てるため」
・「エンジニアは技術を妄信してはいけない、技術進歩によりあと5年で誰でもゲームをつくれる時代になる」
・「ゲーム品質は合格水準にいたるまで何度でも突き返す、『スリブレ』は半年で完成予定だったが、1年に伸びた」

誰でもゲームをつくれる時代になるから人への投資や、データマイニングなどのノウハウ蓄積に投資しようとしていると。

いろいろ興味深いね、やっぱソシャゲで一番すごいのはデータマイニングだと思う、ここまで数字と収益を日々早いサイクルで突き合わせする業界って、ない気がする。

だからスマホゲームが衰退した後、データマイニング企業になっていく企業もあるかもしれない。

そういう意味ではコロプラは安泰(業績が下がらないという意味ではなく)では。モバゲーも「アプリゼミ」などの教育事業などにソシャゲノウハウをいかしているし、おそらくマンガボックスなどもそう。これは今後の時代の強みになる。