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ネットで検索できない「おばあちゃんの服」に魅力を感じた20代女子の話。スマホでいつでも買い直せる時代だから「ひとつしかないこと」に価値を感じてしまう。

たまたま見つけた「おばあちゃんの服」に価値を感じたという、23歳の服好きの女性にインタビューしました。

目次:
・「ネットで探せない服」に魅力を感じた20代女子
・現代は毎年服を買い換えて「トレンドを着ている」
・インスタで他人がフォローしてたらフォローしたくない気持ち
・メルカリと通販の感覚の違い「今しか買えない、いま決める」
・「自分のためのブランド」に面白さを感じるようになる説

※このシリーズは定性調査を通じて、ユーザー行動や隠れたニーズを学ぶことを主目的としています。全体を正確に調査したものではありません。

「50年前の服」を着ているって本当ですか?

そうなんです、おばあちゃんが若いときに着ていた、50年くらい前の服を着ているんですよ。

もともとは、おばあちゃん家でかくれんぼしてるときに、裁縫室のクローゼットに隠れてたんですよ。そしたら、めっちゃ可愛い服が目に入って。

おばあちゃんに聞いたら「これ、若いときに着てた服だよ。もう着れないんだよね」っていうから、もらっていい?と聞いてもらってきました。

しかも、デザインもなぜか「新しい感じ」がしたんですよ。レトロな花柄っていうのかな。おばあちゃんが昔に自分でつくった服もありましたね。

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なぜ「おばあちゃんの服」がそんなに気に入ったのですか?

うーん、一個しかないからだと思いますよ。誰もこの服を持っていなくて、わたししかこの服を着ていない。

だって、いまある服って「後でも買えるもの」じゃないですか。検索すれば通販で買えるし、メルカリで探せば出てくる。ネットでいつでも探せるから。

でも、このおばあちゃんの服はネットで探せないしもう売ってない。だから価値を感じるのかなって。

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じゃあ「一個しかないところ」におもしろさを感じる?

そうですそうです。一個しかないのがいいんですよ。誰とも被らないじゃないですか。可愛くて自分しか持ってないというのがルンルンしますね。

GUのスカートとか被るんですよ。電車に同じの履いてる人がいるとめちゃ気まずい。横に並んだらもうお終いです。テンションめっちゃ下がります。

最近は、WEARとかインスタで、インフルエンサーが「GUのこの色おすすめ」というとみんなそれを真似します。色までガンガン被るんですよ。

わたしはそれが「すごく嫌だなー」って感じるんですね。所詮わたしも量産型の一人か...みたいな気分になる。

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なるほど。

あと、おばあちゃんの服を着てみて思ったのは、いまってトレンドのために服を買っているんだなってことです。

いまって消費するために服を買うじゃないですか。長く使いたいから買うんじゃなくて。いま着たいから買うんだし、大事にしようとも思ってない。

昔はいいものを百貨店とかで買って、長く着るのがオシャレだったけど。いまは流行りのものをどんどん買って、毎年買い換えるのがオシャレ。

この前も、お母さんに「この服もう要らない」って言ったら、「じゃあ子どもに将来あげたら?」って言われたんですよね。わたしにはずっと保存しておくっていう、発想がなかったので驚きました。笑

あと着てみて気づいたのは、昔の服のほうが生地はすっごく良くて。おばあちゃんから貰ったコートはアルパカとかラムとかで、着心地がいいしあったかいんですよね。

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