3ヶ月で流通総額が3,400万円に。「elu」のシェアする理由を生む「ユーザー招待施策」の裏側。デイリー登録ユーザーが20倍に。コミュニティサービスを伸ばす2つのコツ
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3ヶ月で流通総額が3,400万円に。「elu」のシェアする理由を生む「ユーザー招待施策」の裏側。デイリー登録ユーザーが20倍に。コミュニティサービスを伸ばす2つのコツ

デジタルデータ販売サービスの「elu」さんを取材しました。

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※ アル株式会社 代表取締役 古川健介さん(けんすうさん)

「elu」について教えてください。

けんすう:
「elu」はデジタルデータのマーケットプレイスです。クリエイターの方が、画像や動画や音声をサクッと販売できます。

2021年6月にβ版リリース、8月に正式リリースして、9/8時点での流通総額は3,400万円、登録クリエイター数は12,000人を超えています。

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「elu」はどのように生まれたのでしょうか?

けんすう:
企画段階では、デジタルデータを売れるECをつくりたい、くらいからはじまっていて、コンセプトは「画像1枚をサクッと売る」にしていました。

ちなみに、その段階では僕もかなり懐疑的で、エンジニアやデザイナーも「これは流行らないんじゃないか・・・」と思っていました。

多分外れるかもしれないけど、何か次のサービスのヒントが得られるはず、そういう感覚で出してみたサービスですね。

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eluを運営して「特徴的だと思ったこと」を教えてください。

けんすう:
サービスとして特徴的なのは、欲しいから買っているよりも、応援しているから買っている、というユーザーさんが、とても多いことです。

意外なことに、eluで月数十万円くらい売上のある人は、フォロワーがそこまで多くないんですよね。つまり、認知度は高くなくてもいい。

アンケート結果では、応援してるから買ってる人が、半数以上はいたので、ECとクラウドファンディングの「合いの子」的な感じなのかなと。

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eluでは「10枚限定」など限定で売ることもできます、なぜそのような設計にしたのでしょうか?

けんすう:
デジタルデータって「無限に売れるもの」なので、価値を感じにくいじゃないですか。買うほうからすると、原価を感じにくいというか。

これが「質量があるモノ」だと、重さや手に持てる感覚に、価値を感じやすいと思うのですけど、デジタルデータはそれがないのが弱点です。

そのため、別のところで「脳内で価値を感じさせる何か」がないといけないと思って、限定にしたという感じです。

つまり、無限に売っているよりは「10枚しかないんですよ」と言われたほうが価値を感じやすいのではないか、と考えたんですね。

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これまでに「うまくいった施策」はありますか?

けんすう:
eluの招待施策は、かなりフィットしました。最初は、Googleフォームに登録してくれたら、運営が招待しますという風にしていました。

次に、ユーザー同士の招待制にして「○人招待したら機能が開放されます」としたところ、1日のユーザー登録数が約20倍に伸びたんです。

そこから、2週間くらいは「20倍くらいの状態」が続いたので、これは結構よかったのかなと思っています。

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どうして「招待制」にしたことで一気に伸びたのでしょう?

けんすう:
招待されたい人は「招待されたい」とツイートするようになって、そこにみんなが「自分の招待リンクを貼る」という感じになったんですよね。

それを見た人は「招待されたいほどのサービスなんだ」と思いますし、すぐに招待される様子を見かけると、「これって流行っているのかな」という風に見えるのだと思います。

eluの招待リンクを見つけた人は、登録しておこうと思う。登録者としては、新機能が解放されるので、とりあえずシェアしようとなる。

この連鎖によって、一定期間「eluのリンク」がSNS上に増えたんですよね。なので、そこの「シェアする理由付け」が重要だったのかなと。

招待制サービス

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サービスをつくるときに「ここはよく見る」というポイントを教えてください。

けんすう:
これは持論ですけど、サービスって出した瞬間に、初速で「いける・いけない」が大体わかってしまうんですよね。

ものすごくダメな状態であっても、何かしらのニーズがあると、やはり反応があるものなので、経験上それを見ていったほうがいいかなと。

eluも、最初から反応はよかったんですよ。公開してから1週間で、流通金額が100万円を超えていて、結構売れるねという感覚でした。

はじめは僕が出品した、適当な2枚くらいの画像しかない状態だったのに、そこから1週間でそれくらい売れてしまったということです。

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作業配信の「00:00 Studio」というサービスも、僕もはじめ自信がなくて、まず10人くらいの漫画家さんに試してもらったんです。

すると、リリース前に漫画家さんの間でバッと注目されて、勝手に広まっていったんですね。そこで手応えを得たという感じでした。

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でも、この2つほど反応があるサービスは、経験上は滅多に出てこないなと感じます。大体のサービスって反応がないんですよ。

例えば、YouTubeの中で漫画動画という、アニメと漫画の中間のようなものが流行していたので、そのランキングサイトを作って公開したのですが、すごく反応が薄かったんです。初速でわかってしまうんです。

僕のツイッターは、フォロワー数もそこそこ(22万人)で、何をしても一定の反応はあるのですが、それでも全然いいねがつかないんですね。

本当にみんな目が滑っているのだと思います、興味がなさすぎて。もちろん例外はあるとは思うのですけどね。

新しいサービス

eluで出来ることって「BASEやnote」でも出来ると思うのですが、なぜeluが受け入れられたのでしょう?

けんすう:
サービスの「機能」としては似ていても、「体験」が似ていないと別のサービスを使う、というのは結構あるかなと思っていて。

例えば、BASEはネットにお店をつくるサービスで、お店をつくりたい人にはとても適していますが、個人がデータを売る場所ではないのかなと。

作業配信の「00:00 Studio」でいっても、YouTubeライブだと、お客さんをエンタメで楽しませる「ショー」の体験として設計されています。

一方、00:00 Studioの「作業配信」は割と地味なので、おもしろい配信は見にきていないというか。そこの「体験の差」なのかなと。

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コミュニティサービスを立ち上げるコツ ①「ひとけを出す」

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コミュニティサービスを立ち上げるコツ ②「新しい概念はひとつしか入れない」

けんすう:
新しい概念や言葉は「ひとつしか入れない」ことも大事かなと思います。理由は、ユーザーさんが付いてこられなくなってしまうからです。

例えば、ミクシィさんが出たときに、新しい概念は「マイミク」くらいで、あとは「日記」など、既存の言葉を使っていました。実は新しい概念って、ほとんど入れなかったと思うんですね。

ミクシィさんが、マイミクに加えて「毎日のことをつぶやくサービスです」と言っていたら、難しかったと思うんですよ。

なぜなら、毎日つぶやくんだな、マイミクで繋がるんだなと、2つ覚えないといけないからで、やるにしても順々に追加しないといけない。

なので、eluでは「デジタルデータを売る」というところ、00:00 Studioでは「作業配信をする」というところ、だけに絞っていますね。

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【取材協力】
アル株式会社:https://alu.co.jp/
elu:https://elu.jp/
00:00 Studio:https://0000.studio/
けんすうさん:@kensuu

【告知】デジタルデータ販売の「elu」に、ご興味ある方は以下よりどうぞ。現在は誰でも登録できるそうです。(9月末まで「手数料0円」とのこと)

※ 以降は、マニアックな事例を4つほどnote 購読者向けにまとめています。コミュニティサイトにつけてはいけない機能、eluと00:00 Studioで効果のあった地道な施策、質問箱が成功した理由、などご興味あればご覧ください

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